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ハラスメント問題が発生すると・・・

2022年4月1日より、中小企業についてもパワーハラスメント防止のための措置が事業主に義務づけられました。

ハラスメントはすべての企業にとって大きなリスクとなり得ます。

いったんハラスメント問題が発生すると、企業に様々な影響が及ぶ可能性があります。

 

法的責任の可能性

ハラスメント問題が発生した場合、企業には法的責任が生じる可能性があります。

ハラスメントは労働安全衛生法に基づく安全配慮義務違反や民法上の不法行為に該当する場合があります。企業は、パワーハラスメント防止のための教育や対応策を講じることが求められ、これを怠った場合には法的な責任を問われる可能性があることを認識する必要があります。

 

労働環境への影響

ハラスメント問題が発生すると、労働環境にも影響を与えます。

ハラスメントが蔓延している組織は、従業員のモチベーションやエンゲージメントが低下し、生産性や業績の低下につながる可能性があります。また、ハラスメントが許容される組織では、従業員同士の信頼関係が損なわれ、職場の雰囲気が悪化し、その結果、従業員の離職や採用に悪影響を与える可能性があります。

 

社員の健康に対する影響

ハラスメントは、被害者に対して心理的な負担を与えるだけでなく、身体的な健康にも悪影響を与える可能性があります。

過剰なストレスや心理的な圧迫が続くと、被害者はうつ病や不眠症、身体的な病気などの症状を発症する可能性があります。このような場合、従業員の健康管理やメンタルヘルスケアに対する取り組みが必要になります。

 

顧客からの信頼喪失

ハラスメント問題が発生すると、顧客からの信頼を失う可能性があります。

ハラスメントが発覚すると、その企業や組織に対する不信感が高まり、顧客からのクレームや苦情が増加することがあります。また、社員同士のトラブルが表面化すると、業務に対する真摯な取り組みができず、顧客に不快感を与える可能性があります。

顧客からの信頼が低下すると、競合他社への流出や、口コミによる悪評の広がりなどが懸念されます。信頼を失うと、復帰が難しく、ビジネスにおいて大きな損失となることがあります。

 

離職率の上昇

ハラスメント問題が存在する企業では、離職率が上昇する可能性があります。

ハラスメントによる不快な労働環境やストレスは、従業員の満足度やモチベーションを低下させることがあります。被害者が直面する苦痛や不快な状況によって、従業員はその職場での働き続ける意欲を失うことがあります。

また、ハラスメント問題が放置されたり、適切に対処されなかったりする場合、被害者は組織の対応に不満を持ちはじめ、従業員は他の職場を探し離職する可能性が高まることがあります。

ハラスメント問題が公になり、メディアやソーシャルメディアで大きく取り上げられる場合、企業の評判が損なわれることがあります。これにより、従業員が組織に対して不信感を抱き、離職率が上昇する可能性があります。

 

ハラスメントが長期化している環境では、従業員がモチベーションを低下させ、業務に対する真剣な取り組みができなくなります。

そのため、サービス品質や商品品質に問題が生じ、それが顧客に伝わると、さらに信頼を失い、ビジネスに深刻な影響を与えます。信頼を失うことは、ビジネスの成長や存続にとって非常に重要な問題であり、ハラスメントが起こらないよう適切な対策を取ることが求められます。

 

ハラスメント問題